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2011年12月14日水曜日

カクシアリ

正式名称 留型隠蟻組継(トメガタカクシアリクミツギ)

留めとは、外から見てコーナー部分が45度で接着してある組み方。

蟻組み継ぎとは伝統的な技法の事で、組み合わせる事により反りを止め合い、強度な接着をします。伝統的な仕口で、かつデザイン的にも面白いものなので、家具制作ではよく使われます。

ちなみに、木々を組み合わせる部分が蟻の頭に似ている事から、蟻組みという名前がついているそうです。

で、その蟻組継ぎとは前述の通り仕口としてもデザイン的に見せたりする事もあるのですが、もちろん精度良く加工しなければ見れた物ではありません。難しい加工ですので、見せることで製作した職人の技術のレベルを指し示す指標にもなります。

というような難易度の高い仕口をわざわざ包み隠すのが、隠し蟻組み継ぎです。難しい加工を精度良く作ったら見せびらかしたいくらいなのにわざわざ隠す。なんてストイックな仕口。もはやNSSです。(んてトイックな口)

表からみたら板と板が45度で接着してあるようにしか見えません。



少し開くとこんな感じ。



この状態で中からみるとこんな感じ。



完全にはずすと。





中身の全貌



 



もちろん45度に板をつなぐときは必ずしもこの隠し蟻組継ぎでつなぐというわけではありません。いろんな方法があります。勘違いなさらないよう。前の地獄ほぞもそうですがこれもかなり特殊なケースですね。滅多に登場しません。けど、やれと言われればやれます。

草地